2024-07-03

「六十六部」って何だ?

「富嶽三十六景」といえば、大ヒット作に違いない。その解説本「北斎 富嶽三十六景」を読んでいたら、「相州仲原」のページに不思議なことが書いてあった。「法華経を奉納するため全国を行脚する六十六部」も描いているらしいが、六十六部って何なのさ?

 不明なことがあればWikipediaに相談だ。それによると、六十六部とは「書写した法華経を、一部ずつ日本六十六か国の霊場に納めるために遍歴する、行脚僧」らしい。神奈川県の大山詣りも流行っていたらしく、背景には当然ながら富士山が描かれている。今ではケーブルカーもあるようで、場所柄からすれば富士山もくっきりと見えたことだろう。

 全体の構図に関して面白い解説もあった。「相州仲原」に出てくる六十六部のように、メジャーな観光スポットではなく、ちょっと外れたところに名画のネタが転がっているという。有名な観光地なら、ワザとピントを外してみるのもテクニックの一つなんだな。

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